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今を生きる私たちが、未来の子どもたちにどんな千葉を引き継ぐことができるか、一緒に考えることができれば嬉しいです。          


by bakin_yume

市民活動

6月9日の午後、「NPO法人 千葉まちづくりサポートセンター」第13回通常総会が開催されました。
私は、昨年9月に会員になり 初めての総会に参加しました。みなさん、経験豊かな方々ばかりの中で、自分が何ができるか 見えていない私は、その何かを総会で見えてくるかなと心地よい緊張の中、耳を傾けました。

何か、始めたいという知人から、「講座が土・日なら参加できるのに」、そういう声を聞いたことがあるので、24年度の活動計画に土曜日にコミュニティビジネス講座が計画されているのは喜ばしいことだと思います。

総会後の交流会で、副代表から「市民活動のこれまでとこれから」と題したお話がありました。今年4月1日にNPO法が改正されたことを受けて、NPO法の策定から これからの市民活動まで、NPO活動について、漠然としかわからなかった私には面白いお話でしたので、少し、おすそわけです。


【経緯】
①1992年6月 リオデジャネイロにて 地球サミット(環境と開発に関する国際連合会議)開催
      ・気候変動に関する国際連合枠組条約(155カ国署名、1994年3月21日発効)
      ・生物多様性に関する条約(168カ国署名、1993年12月29日発効)
       参加した日本の市民団体、国会議員、ジャーナリストは主体的に国と渉りあう能力を持った市民団       体を国が認め、特別な法人格を持つ市民団体の存在、市民団体相互が尊重・協力し合うことに衝       撃を受け、日本でも市民団体の法人制度を造ろうとした。
②アメリカのNPO法人制度がモデル(アメリカは国がしてくれないなら、自分たちでやろうという姿勢)

③1998年3月成立、12月施行
 特定非営利活動促進法(民法34条の特別法)
 公益法人との整合性をとるために活動分野:13分野
 内閣府が認証

④2011年改正(2012年4月1日施行) 活動分野:20分野
 〔NPO法の改正〕
 ・認証は、主たる事務所の都道府県・政令市に移管(千葉市は政令市ですので、千葉市に移管されます)
 ・会計書類は「収支計算書」から「活動計算書」に名称を変更
 ・認証の柔軟化・簡素化
 ・別枠であった認定NPO制度を一本化

*認定NPO法人になるための要件
 1、パブリックサポートテスト(PST) いずれかを満たしていること
  ①相対値基準:収入金額に占める寄付金の割合が20%以上
  ②絶対値基準:年3000円以上の寄付者の数が平均100人以上
 2、事業活動において、公益的な活動の割合が50%未満
 3、運営組織及び経理が適切である
 4、事業活動内容が適正
 5、情報公開を適切
 6、事業報告書などを所轄庁に提出
 7、法令違反、不正の行為、交易に反する事実がない
 8、設立日から1年を超える期間が経過

  *公益的とは、不特定多数の大衆に対する利益
  *これによって、仮認定がとりやすくなった


【アメリカの仕組みが日本では?】
 ・欧米型のチャリティの仕組み → 慈善事業
 ・アメリカのコミュニティワーク → 社会福祉協議会
 *高度成長期を通して、公共サービスは充実してきたが、経済成長の鈍化、価値観の多様化、人権意識の  向上などにより、日本においても政府は公共サービスのすべてをにないきれなくなってきた。

【これからの市民活動】
 ・コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス化の方向性(経済的な裏付け・市民活動のグローバル化)
 ・日本人の審美主義的な生き方の見直し(日常生活の中に価値や美を発見する)

 *コミュニティビジネス=住民が生活者の視点に立って地域の公益的な事業を手がけること
            (失業率の高かったイギリスのスコットランドでは81年に支援組織が設けられ、
            コミュニティ・ビジネスが相次いで生まれ,雇用を創出した)
 *ソーシャルビジネス=社会問題の解決を図るため、持続的な公益事業として展開すること

 日本は 明治維新以後、欧米のものを急速に取り入れてきたと思います。しかし、それぞれの国には、環境などのほか、現在に至るまでの長い歴史があり、その国でうまく進められても、ほかの国ではそうはいかないこともあると思います。アメリカのNPO法人制度をモデルにして始まった制度ですが、自分たちで新大陸を勝ち取ったアメリカで発展したものが、2000年の積み重ねのある日本でどうであったか、お話の中で よくわかりました。今まで、私が疑問に感じてきたものが 少しわかったような気がします。

私もいくつかのNPO、市民活動にかかわらせていただいています。その中で、最近感じたことは、まず、組織の体制を整えることが大事ですが(運営、経理、対象者への方向性など)、それが、なかなか難しいこと、しかし、整えば、良い活動もできますが、変化に応じた改革も大事だと思います。

     (内容については、NPO法人千葉まちづくりサポートセンター 副代表栗原裕治氏の資料より抜粋
      させていただきました)
by bakin_yume | 2012-06-10 23:50 | 独り言