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今を生きる私たちが、未来の子どもたちにどんな千葉を引き継ぐことができるか、一緒に考えることができれば嬉しいです。          


by bakin_yume

映画 100,000年後の安全ー①

ドキュメンタリ映画 100,000年後の安全をDVDで見ました。
昨年から、見たいと思っていましたが、上映時間、場所が日程と合わず、やっと DVDが出て、借りることができました。この映画はフィクションではなく、ドキュメンタリーです。

「未来に生きるあなたたちのために私たちがあるものを埋めた所です。あなたたちを守るために大変なことをしたのです。ここからは離れていなくてはいけません。そうすれば安全です。」というナレーションで始まりました。

こことは、フィンランドのオルキルオト原子力発電所の構内に建設されている
オンカロ(洞窟=隠し場所)のことです。ここは、地下500メートルにつくられた世界初となる高レベル放射性廃棄物の永久処分場となります。(高レベル廃棄物は現在世界中で約25万トン)ここは、10万年持ちこたえることができるということから映画の題名は「100,000年後の安全」なのです。では、なぜ10万年なのか。放射性廃棄物が生物に無害になるのに10万年かかるからだそうです。さかのぼって、今から10万年前はどんな時だったのでしょうか。
今から約10万年前、現代人(ホモ・サピエンス)がアフリカを出て世界各地に拡がったとされるころです。
最古の洞窟壁画でさえ、約3万年前と言われています。時代でいえば旧石器の前期~中期に至るころでしょうか。なんと、長い時を要するのでしょうか。

放射性廃棄物である原子力発電から出る使用済み核燃料は現在世界に20万~30万トンあるといわれています。これを害のないものにはできません。この使用済み核燃料は、目に見えず、においもない、人間の五感では感知できないもので、人体に入ると大きな害を及ぼし人の体を確実にむしばんでいきます。私たちは原子力が生み出す利便性に多くのものをゆだねています。しかし、それに何倍も危険なものを生み出し続けていることに 未来の地球に不安を感じます。

私が会員であるエネルギー政策を考える千葉市民の会」の設立の趣旨 は、 原発震災を許してしまった世代として未来への責任を果たすこととしています。私たちは、未来のためにこの無害になるまで10万年もの時を有するものを生み出してしまったその責任をどのように果たしていくことができるか、今、考えないと責任を果たせないような気がしています。
by bakin_yume | 2012-04-02 23:29 | 原発・放射能